2010年9月3日金曜日

スタッフ、キャストは無名でも「第9地区」絶賛のナゼ

 宇宙飛行士、山崎直子さんの活動がニュースをにぎわす中、スクリーンでは批評家がこぞって絶賛する宇宙人映画「第9地区」が大ヒットの兆しだ。10日に封切られ、興行収入2位につけた。スタッフ、キャストは全くの無名というが、なぜ評判なのか。

 スコセッシ監督&主演ディカプリオのハリウッド大作「シャッター アイランド」との対決となっ dragon nest rmt
た先週末の興行。最新の興収ランキングでは、9日公開の「シャッター アイランド」が3億4363万円で1位。「第9地区」は1億6543万円で、大差を付けられているように見えるが、「シャッター アイランド」は3日間の集計。上映スクリーン数も2位の倍以上で、1スクリーンあたりの稼ぎでは「第9地区」がトップを走る。

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スブルク上空に突如現れたUFOから、弱り切ったエイリアンを保護。難民として市内の第9地区に住まわせるが、28年後、地区はスラム化。エイリアンを別の地区に移そうとしたことから起こるトラブルを描いたSFだ。

 製作こそ「ロード?オブ?ザ?リング」のピーター?ジャクソン監督が担当したが、メガホンを取ったニール?ブロムカンプ監督や主演の
シャルト?コプリーらスタッフ、キャストは無名。なのに、今年3月の米アカデミー賞では作品賞など4部門でノミネートされ、注目を浴びた。

 センスのいいCGと独特のキャラクター造形に加え、ホラー+サスペンス+コメディーに“泣ける”要素も盛り込んだと評価が急上昇。週刊文春(4月8日号)の映画紹介ページでは、辛口で鳴る5人の選者のうち、
「早々ですが“今年ナンバー1”の映画」というおすぎ氏らなんと4人が満点の5つ星。残る1人の品田雄吉氏も4つ星で、まさに大絶賛状態となっている。

 “ホメ殺し”じゃないかと不安になりかねないが、映画評論家の安保有希子氏は批評家ウケするワケをこう分析する。

 (1)「有名俳優がいないので、誰がヒーローとなるか予測できず、興味が
ラストまで尽きない」

 (2)「宇宙人が難民という設定は、宇宙人を人間と置き換えると社会派の作品に早変わり」

 (3)「有名原作あり&有名俳優出演というハリウッドの常識を打ち破り、カネがなくてもいい映画は撮れるとクリエイターが刺激を受けた。そういう映画を面白いと言わなくちゃダメ、みたいな風潮がある」

 3番目
の理由はいささか皮肉交じりだが、原作が有名作家で、有名監督&人気役者と、まさにハリウッドの常識をいく「シャッター アイランド」は、同じ文春誌上でおすぎ氏の評価が星1つと最低。もっとも、夕刊フジの映画評では、映画評論家のやまがたじゅん氏が満点を付けていて、興収1位スタートも映画ファンの支持を裏付けているといえそうだ。

 対極
にあるこの両作品が競い合って、シネコンに足を運ぶ人が増えればと業界は期待するが、日本映画が競争に加われないのは寂しい限り…。

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引用元:エミルクロニクル(Econline) 総合サイト